という悩みに、記事でお答えしていきたいと思います。
技術ブログをはじめようとするとき、どこでやるのが一番いいのでしょうか。もちろんケースによりますが、私はたいていの場合WordPressがいいと思っています。
私はこれまでいろんな静的サイトジェネレータやブログサービスでブログを作ったり、自作のブログシステムでブログを書いたりしました。もちろんWordPressも使ってきました。
この経験をもとに、WordPressとはなにか、どういうケースに適しているかを書いていきます。また、WordPressで技術ブログをはじめるときの構築手順としておすすめのサーバをまとめています。
WordPressとは、言わずと知れたオープンソースのブログシステムですね。2003年にリリースされた、歴史あるブログシステムです。
2021年のW3Techsによる調査によると、すべてのCMSのうち64.3%がWordPress、すべてのWebサイトの40%がWordPressでした。MicrosoftやZoomも、公式サイトのCMSとしてWordPressを利用しています。
WordPressは2003年にリリースされましたが、近年でも継続的にアップデートされているので、実績という意味でも将来性という意味でも安心感は大きいですね。
私もWordPressでブログを作ってきましたし、今もWordPressを用いたブログを運用しています。他のサービスを使ったりもしていますが、WordPressでとても快適に利用できています。
では、技術ブログにWordPressを用いるのは実際のところどうなのでしょうか。私は技術ブログでもWordPressはとても適していると考えています。その理由として、次のことがあります:
技術ブログにおけるWordPressのメリットについて、次の章で詳しくみていきますね。
この記事をお読みの方は、技術ブログをはじめるときにWordPressでいいのかな?とお悩みだと思います。結論からいうと、だいたいの場合でWordPressがおすすめです。
まず、技術ブログを作る手段としては次が考えられます:
その上で、技術ブログの手段を選ぶときの必須条件は次になります:
このふたつの条件は、ブログサービスとWordPressなら満たします。技術ブログは、なによりも継続してアウトプットすることが大切です。『更新をやめる理由をなくすこと』がなによりの条件になってきます。
ブログシステムを自作したり、静的サイトジェネレータを利用すると、いざ書こうとしたときに書き方を忘れてしまっていたり、更新の仕方が面倒という理由で、『書きたいのに書きづらい』ことがあります。
私は上記の方法すべてでブログを開設したことがありますが、自作と静的サイトジェネレータはなかなか継続しませんでした。設計面で最強のブログシステムを作って満足した結果、管理画面が使いづらくてやめたり、など。
じゃあ、ブログサービスでもよくない? なんでWordPressなの?
次にはてなブログなどのブログサービスを利用するかWordPressを利用するかですが、次をもとに判断するとよいと思います:
表示速度や広告が気にならなかったり、収益化しなくてもよければブログサービスを利用すべきだと思います。そうでなければWordPressがいいと思います。
ブログサービスは表示が遅いことがよくあり、この遅さを自分でコントロールできないという欠点があります。広告の表示についても、有料契約して広告を消すという手もありますが、その金額でWordPressを設置した方がいいでしょう。
WordPressは、後述するサーバを選べば高速に動作させることができます。収益化もできて自由度の大きいWordPressは、技術ブログに最適な手段だと考えています。
それではWordPressを選ぶとして、どうやって始めていけばよいでしょうか。大きく次の4つの手順で進めていきます:
この手順について、まずサーバを要件をもとに比較しつつ、おすすめのサーバを書いていきます。またドメインも取得します。WordPressをインストールし、ドメインを設定すれば完了、という手順ですね。
せっかく技術ブログをはじめるなら、いいブログを作りたいですね。それでは手順の方を見ていきましょう。
まずはサーバですね。サーバはWordPressを動作させる場所です。まず前提として、WordPressが動作する条件として次がある必要があります:
CPUやメモリの数値はとくに定められていませんが、サーバには次のような要件が欲しいところですね:
この条件を元にサーバを比較してみます。いろいろなサーバを見てみた結果、次の3つを候補として選びました:
サーバ | ConoHa | ロリポップ | ColorfulBox |
---|---|---|---|
推奨プラン | WINGパック・ベーシック | ハイスピード | BOX2 |
料金 | 720円〜/月 | 500円〜/月 | 880円〜/月 |
転送量 | 18TB/月 | 600GB/日 | 6TB/月 |
ディスク容量 | 250GB | 250GB | 300GB |
Webサーバ | LiteSpeed | LiteSpeed | LiteSpeed |
無料SSL | ○ | ○ | ○ |
無料ドメイン | ○ | ○ | × |
自動バックアップ | ○ | ○ | ○ |
WordPress対応 | ◎ | ○ | ○ |
プラン変更 | ○ | 上位プランにのみ可 | ○ |
運営会社 | GMOインターネット | GMOペパボ | カラフルラボ |
運営開始 | 2013年 | 2001年 | 2018年 |
公式サイト | ConoHa | ロリポップ | ColorfulBox |
推奨プランとしたのは、WordPressの運用に適したプランを私の方で選んでいます。たとえばプランを下げるとWebサーバがLiteSpeed非対応になったり、ドメインの取得や自動バックアップが有償になってしまいます。
上記のサーバであれば、基本的にはどれを選んでも間違いないと思っています。私は、この中でもとくにConoHaをおすすめします。
ConoHaには『WordPressかんたんセットアップ』という機能があります。上の表で『WordPress対応』を◎にしたのはこのためです。これはWordPressを自動インストールしてくれるのはもちろん、独自ドメインを無料で取得でき、かつドメインの設定も行ってくれます。
WordPressのテーマやプラグインをインストールする機能があり、もちろんSSLも自動で対応してくれます。運営会社がGMOインターネットということもあって安定しており、継続性という意味でも安心感がありますね。
私も仕事でConoHaを使っていますが、快適に利用できています。
ConoHaにはプランがいろいろありますが、技術ブログ+WordPressという前提なら『WINGのベーシック』がいいと思っています。720円〜/月で利用でき、ディスクもSSDで250GB、転送量も18TB/月と十分すぎる数値といえます。
WebサーバはLiteSpeedというWebサーバを用いていて、WordPressを動かしているPHPの実行環境としてとても高速です。他のサービスではオプションの場合もあるディスクやデータベースの自動バックアップも標準で搭載しています。
Let’s EncryptによるSSLを無料で利用でき、プランの変更も自由に行えます。公式サイトを見れば使ってみたいと思えると思うので、ぜひ一度見てみてくださいね。
次に独自ドメインを取得します。サーバから割り当てられたサブドメインも使えますが、ちょっと冗長ですよね。ドメインもできれば取得したいところです。
ドメインについては、サーバ側が無料で提供しているものもあるので、サーバの公式サイトを確認してみてください。上でおすすめしたConoHaも無料でドメインを取得できるので、そちらから取得すればいいと思います。
ただ、サーバ側で取得できるドメインは限られているので、別途取得するのもありです。その場合は次のドメイン取得サービスがおすすめです。
サービス | お名前.com | ムームードメイン |
---|---|---|
料金 | ◎ | ○ |
種類 | ◎ | ○ |
運営会社 | GMOインターネット | GMOペパボ |
運営開始 | 1999年 | 2004年 |
公式サイト | お名前.com | ムームードメイン |
お名前.comは取得できるドメインの数が豊富で、料金も安いです。サーバがロリポップの場合は同じ運営会社のムームードメインがおすすめですが、そうでなければ基本的にお名前.comでいいと思っています。
お名前.comはメール通知が煩雑だという声がありますが、ドメイン更新期限の通知などは重要なものなので、あってもいいと思っています。うっとうしければメールのフィルタ機能でスキップすればいいだけですしね。
ただ、管理画面が遅いという問題があります。こればっかりは安さ・使い勝手の代償と思うしかありません。
WordPressについては、上で書いたサーバであれば各サーバ側で自動インストール機能を用意しているので、これを使えばいいですね。おすすめしているConoHaにも自動でインストールする機能がついています。
ConoHaには前述のとおりドメインの取得や設定、SSLの設定、WordPressのテーマやプラグインのインストールも一括で行ってくれます。技術ブログは技術情報の発信が本質なので、インストールまわりに時間はかけたくないところです。ここをやってくれるのは大きなメリットですね。
次にドメインを設定します。ConoHaのように自動で取得・設定できる機能があれば、それを使えばいいですね。お名前.comやムームードメインで別途取得したドメインを設定する場合は、各サーバが提供している設定マニュアルにしたがって設定していくことになります。
以上の内容をまとめます。表示速度や料金などいろんな要件を出したところ、次の3つが候補に上がりました:
サーバ | ConoHa | ロリポップ | ColorfulBox |
---|---|---|---|
推奨プラン | WINGパック・ベーシック | ハイスピード | BOX2 |
料金 | 720円〜/月 | 500円〜/月 | 880円〜/月 |
転送量 | 18TB/月 | 600GB/日 | 6TB/月 |
ディスク容量 | 250GB | 250GB | 300GB |
Webサーバ | LiteSpeed | LiteSpeed | LiteSpeed |
無料SSL | ○ | ○ | ○ |
無料ドメイン | ○ | ○ | × |
自動バックアップ | ○ | ○ | ○ |
WordPress対応 | ◎ | ○ | ○ |
プラン変更 | ○ | 上位プランにのみ可 | ○ |
運営会社 | GMOインターネット | GMOペパボ | カラフルラボ |
運営開始 | 2013年 | 2001年 | 2018年 |
公式サイト | ConoHa | ロリポップ | ColorfulBox |
上の3つであればどれを選んでも間違いはないと思っています。その中でもWordPressやドメインなどを自動で設定してくれ、早くて安く、運営会社も信頼できるConoHaがおすすめです。
技術ブログをはじめるとき、たいていのケースでWordPressがいいと思います。WordPressを動かすにはサーバとドメインが必要になりますが、ConoHaは各種設定を自動で行ってくれ、かつドメインも無料なのでおすすめです。
また、技術ブログで収益化をめざしたいときは、『技術ブログ収益化入門』もあわせてご覧くださいね。
Webエンジニア&プロダクトマネージャ。 プログラミングで『ひとりで働く』を模索中。 三重の山の中で妻とこども、ネコとのんびり暮らしています。
Follow @zenizhWebエンジニア&プロダクトマネージャ。 プログラミングで『ひとりで働く』を模索中。 三重の山の中で妻とこども、ネコとのんびり暮らしています。
Follow @zenizh共著で『現場で使えるRuby on Rails 5(マイナビ出版)』を書きました。
Amazonでみる
技術ブログをはじめたいんだけど、どこで書けばいいの? WordPressがいいとは聞くんだけど。